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FIREしたら年金はいくら減る?早期リタイアと年金の現実
FIREすると厚生年金の加入期間が短くなるため、将来の年金は確実に減ります。目安は「年収500万円なら、1年早く辞めるごとに年金が年約2.7万円減る」。この記事では概算式と年収別の早見表で「いくら減るか」を見積もり、減った年金を前提にFIRE計画へ織り込む方法を整理します。
1.FIREで年金が減る仕組み
公的年金は2階建てです。FIREの影響を受けるのは主に2階部分です。
- 国民年金(基礎年金):40年(480月)の納付で満額(月約6.8万円)。60歳までは退職後も納付義務が続くため、FIRE後も払い続ければ満額に近づけられます。
- 厚生年金(報酬比例部分):会社員として働いた期間と報酬で決まります。退職した時点で増えなくなるため、早く辞めるほど受給額は少なくなります。
2.いくら減る?概算式と年収別の早見表
厚生年金(報酬比例部分)の概算は次の式です(平成15年4月以降の期間)。
厚生年金の年額 ≒ 平均年収 × 5.481 / 1000 × 加入年数
→ 1年働くごとに「年収 × 約0.55%」だけ年金(年額)が増える
つまり「何年早く辞めるか」で減る額が見積もれます。
| 平均年収\早期リタイア | 10年早い | 15年早い | 20年早い |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 年 約22万円減 | 年 約33万円減 | 年 約44万円減 |
| 500万円 | 年 約27万円減 | 年 約41万円減 | 年 約55万円減(月約4.6万円) |
| 600万円 | 年 約33万円減 | 年 約49万円減 | 年 約66万円減 |
| 700万円 | 年 約38万円減 | 年 約58万円減 | 年 約77万円減(月約6.4万円) |
※賞与込みの平均年収ベースの概算です。標準報酬には上限があり、将来の制度改定でも変わります。正確な見込額は「ねんきんネット」で、退職時期を変えた試算ができます。
3.FIRE後の国民年金はどうする
- 納付は60歳まで義務:会社を辞めたら国民年金(第1号被保険者)に切り替えて自分で納付します(月約1.7万円)。
- 未納・免除は受給減に直結:免除や納付猶予を使うと将来の基礎年金が減るほか、未納は障害年金・遺族年金の受給資格にも影響します。資産に余裕があるFIRE民は納付継続が基本です。
- 上乗せの選択肢:付加年金(月400円の上乗せ納付で、年金が「200円×納付月数」増える)や国民年金基金、前納割引も検討の価値があります。
保険料負担の全体像はFIRE後の税金と社会保険料をご覧ください。
4.繰上げ・繰下げの考え方
- 繰上げ受給(60〜64歳):1ヶ月早めるごとに−0.4%。60歳開始なら−24%が一生続く。
- 繰下げ受給(66〜75歳):1ヶ月遅らせるごとに+0.7%。最大75歳開始で+84%。
FIRE民は「資産の取り崩しで70歳前後まで橋渡しし、年金を繰下げて増やす」戦略と相性が良いとされます。終身で増えた年金は長生きリスクへの保険になるためです。ただし健康状態や資産の厚みによって最適解は変わります。
5.年金込みでシミュレーションする
- 「ねんきんネット」で退職時期を反映した年金見込額を確認する
- 当サイトのシミュレーターで、積立・取崩プランの「ライフプランで一括設定」→年金を考慮するを有効にする(または受給開始後の年の取崩額を、年金分だけ手で減らす)
- 繰上げ・繰下げした場合の開始年齢・金額でも比較する
年金は減るとはいえ、終身で受け取れる強力な収入源です。「年金ゼロ」で計画すると過剰に保守的になり、「満額」で計画すると楽観的になりすぎます。シミュレーターで見込額を入れた現実的な検証をおすすめします。
最終更新日:2026年6月10日