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計算方法・前提条件

当シミュレーターが、資産寿命・生存率・破産確率をどのように計算しているかを公開します。前提や限界も含めて透明にすることで、結果を正しく解釈いただくことを目的としています。

1.使用するデータ(年利の出典)

デフォルトの年利データには、MSCI ACWI(オール・カントリー・ワールド・インデックス/全世界株・円建て)の年次リターン実績(1988〜2024年)を使用しています。先進国・新興国を含む全世界株式の指数で、円換算ベースの値です。

  • データ出典:MSCI ACWI(円)/myindex.jp
  • 想定利回り(年利データ)は画面上で1年ごとに自由に編集でき、S&P500・日経平均・TOPIXなどのプリセットや、ご自身の想定利回りに差し替えて試算できます。

過去37年には、ITバブル崩壊(2000〜2002年)、リーマンショック(2008年 −52.9%)、コロナ後の上昇など、大きな暴落と回復の両方が含まれています。

2.モンテカルロ法による試算手順

平均利回りの一本線ではなく、モンテカルロ法で「あり得る未来」を多数生成し、結果の分布から確率を求めます。1回の試行は次の流れです。

  1. 運用期間(リタイア年齢〜想定寿命)の各年について、年利データから1年分のリターンを抽出する
  2. 毎年、リターンの反映・収入の追加・取り崩しを順に適用し、資産残高を更新する
  3. 期間の最後まで資産が尽きなければ「生存」、途中で尽きれば「破産」と判定する

これを条件を変えずに10,000回繰り返し、「生存した割合」「破産した割合」を集計します。リターンの抽出方法は2種類から選べます。

抽出方法内容
復元抽出(ブートストラップ)毎年、過去実績から1年分を独立にランダム抽出します(同じ年が複数回出てよい)。運用年数の制限がありません。
重複なし(シャッフル)過去実績を重複なく並べ替えて順に使用します。暴落の「順序」の影響(シーケンスリスク)の確認に適しています。

3.取り崩しの計算(定額・定率)

定額取り崩し

毎年、スケジュールで設定した固定額を取り崩します。「暴落時は現金を使う」を有効にすると、年利が指定したしきい値を下回った年は取り崩しを現金から賄い、値下がりしたリスク資産の取り崩し(狼狽売り)を避けます。

定率取り崩し

毎年「リスク資産 × 取崩率(%)」を現金へ移し、そこから生活費を支出します。資産が減った年は取り崩し額も自動的に小さくなります。暴落時に現金を使う設定では、しきい値を下回った年は定率の移動をスキップしてリスク資産を保護します。

4.インフレ・債券配分の扱い

詳細条件で、インフレ率と株式/債券配分を反映できます。各年のリターンに対して次の調整を行います。

  • 債券配分:調整後リターン = 株式リターン ×(1 − 債券比率)+ 債券年利 × 債券比率。債券比率を上げるとリターンは下がりますが、変動(暴落)も小さくなります。
  • インフレ調整:実質リターン =(100 + 名目リターン)÷(1 + インフレ率)− 100。物価上昇を割り引いた実質ベースで評価します。

5.生存率・破産確率・資産寿命の定義

  • 生存率:全試行のうち、期間の最後まで資産が尽きなかった試行の割合。
  • 破産確率:100% − 生存率。リスク資産が赤字になった場合は現金で補填し、現金も尽きて総資産(リスク資産+現金)が0未満になった時点を「破産」とします。
  • 資産寿命:破産した試行で資産が尽きるまでの年数。中央値などで「いつ頃尽きやすいか」を示します。
  • 悲観/標準/楽観:多数の試行の資産推移を、下位10%・中央値(50%)・上位10%の3水準で表示します。

各指標の読み方はFIREシミュレーション結果の見方で詳しく解説しています。

6.前提と限界・免責

本ツールの結果は、以下の前提と限界のうえに成り立つ参考情報です。

  • 過去は将来を保証しません。 過去のリターン分布をもとにした試算であり、将来の運用成果を予測・保証するものではありません。
  • 税金・手数料は単純化しています。実際の手取りは譲渡益課税・社会保険料などで変わります(FIRE後の税金と社会保険料を参照)。
  • 為替・金利・制度の変更など、過去データに表れない要因は反映されません。
  • 結果は入力条件に強く依存します。複数の条件・前提で比較し、保守的に判断することをおすすめします。

本ツールは特定の金融商品の購入や投資判断を推奨するものではありません。投資はご自身の判断と責任で行ってください。詳しくは免責事項をご確認ください。

最終更新日:2026年6月10日